課題概要
本事業では,大学においてICTに関わる様々な立場の人々が集うコミュニティに依拠しながら全国の高等教育機関と公的研究所1230機関を対象にした調査を行い,研究・教 育・管理運営等に関わるデータの量・分布を明らかにする。そして,調査結果をもとに,アカデミッククラウドのあるべき方向性と実現手段を検討し,標準仕様 を策定する。
現在,大学等におけるクラウド化は,集約化・共有化によるサーバ管理コストの圧縮を主眼として大きな潮流になりつつある。大学間連携により地域でのICT基盤の共有を実現する場合も,集約化・共有化により効率化を目指す側面が強い。
しかしながら,教育研究の質的向上や事務・機関経営の高度化のためには,各種サーバ群の集約化・共有化を通じて形成される巨大なデータの利活用を可能と する革新的な枠組みが必要である。これこそが,アカデミッククラウドが備えるべき要件であり,ビッグデータ時代の連携の姿である。
事業の 実施に際しては,九州大学を中核とした事業推進グループと,研究・教育・コンテンツ・事務・大学経営・システムアーキテクチャ・セキュリティ・プライバ シー・ネットワーク・認証連携の10分野の研究者で構成されるシステム研究グループを構成し,調査内容作成フェーズ・調査実施フェーズ・調査結果分析 フェーズを通じてコミュニティエンゲージメントを明確にしながら推進する。中核となるコミュニティは,各大学のベストプラクティスの共有や各種課題への共 同対応を目指して設立された大学 ICT 推進協議会とする。これにより,国公私立あるは研究大学・教育大学・研究所など,様々な形態・機能の大学等の中で生じる多様なニーズを的確につかみ,成果の適用可能 性を確保する。このようなコミュニティとの密接な連携は,事業終了後のアカデミッククラウド実現フェーズを見据えたものでもある。クラウドサービスを開発・運用していくためには,小さな成功を積み重ねながら持続的かつ柔軟に対応する必要がある。本事業を支えるコミュニティは,事業成果の波及・展開においても威力を発揮する。
事業概要
- 研究・教育・管理運営等に関わるデータの量・分布の調査
–アカデミッククラウドに関わる団体,組織に対するヒアリング
–全国の高等教育機関、公的研究所を対象とした調査の実施
- アカデミッククラウドの標準仕様策定
–大学における各種サーバ群の集約化・共有化によるコスト削減
–大学間連携による各種サーバ群の集約化・共有化を通じて形成される巨大なデータの利活用を可能とする革新的な枠組みの提案
- コミュニティとの密接な連携による事業推進
–大学ICT推進協議会(中核コミュニティ)
–ICTに関わる様々な立場の人々が集うコミュニティに依拠
–事業終了後のアカデミッククラウド実現フェーズと事業成果の波及・展開を考慮
代表機関/参画機関
| 代表機関 |
| 九州大学 |
・コンテンツ分野 ・経営分野大学経営 ・システムアーキテクチャ分野 |
| 参加機関 |
| 広島大学 |
・セキュリティ分野 |
| 大阪大学 |
・事務分野 |
| 京都大学 |
・教育分野 |
| 国立情報学研究所 |
・認証連携分野 |
| 慶應義塾大学 |
・プライバシ分野 |
| 東北大学 |
・ネットワーク分野 |
| 北海道大学 |
・研究分野 |
本事業の成果物
- 大学等の有する研究,教育,管理運営等のデータ(活動データ)
- 収集・蓄積・運用等の状況
- データ量
- AC環境においてビッグデータを利活用するための方策(AC環境に適する活動データ等)
- 収集・利活用による波及効果(定量的・定性的な検討・試算)
- その他,活動データに関して必要な資料
- クラウドサービスの利用による大学情報基盤構築の在り方
- 大学等における学内LANの整備状況
- データの機密性,個人情報の保護等を考慮したシステム構築の在り方
- 大学等を越えてクラウドサービスを利用する必要性の有無
- 大学等の研究・教育コミュニティの意見も考慮したAC環境の在り方(パブリッククラウドを活用することの是非等)
- 大学情報基盤構築の在り方に係わる標準仕様
- 収集・利活用による波及効果(定量的・定性的な検討・試算)と実現のためのプロセス検討
- その他,大学情報基盤構築の在り方に関して必要な資料
主なスケジュール
報告書